アレイ間隔を3m空ける

 従来の藤棚式は、細長いパネルを単管パイプに1枚ずつ取り付けることで、パネル間に隙間を空け、地面に日射が届くようにしていた。鈴木農園のソーラーシェアリングでは、1m×2m程度の大型パネルを縦置き2段に隙間なく設置するアレイ構成にし、アレイ間隔を約3m空けることで、地面への日射量を確保できるようにした(図4)。

図4●アレイとアレイの間隔を3mも空けた
図4●アレイとアレイの間隔を3mも空けた
(出所:日経BP)
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 基礎架台は、太陽光の専用架台を手掛ける米RBIソーラーに、設置高や支柱の間隔などを指定したカスタマイズ品を発注した。鋼製の杭基礎で、地中には約2mの深さまで打ち込み、強風時の引っ張り強度を確保した。

 設置角度は15度にし、アレイ最高部の高さは約4m、最低部は約2mとした。支柱と支柱の間隔は、南北方向の前後2本は約2m、東西方向は4~5m空けることで、パネルの下でも、耕作機械が作業できるようにした(図5)。

図5●パネル下を耕作機械で作業できる
図5●パネル下を耕作機械で作業できる
(出所:日経BP)
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