「不等沈下」対策に連続式の置き基礎

 「大津ソーラーウエイ」の敷地内を歩くと、地上に現れた円筒形の「ガス抜き管」が太陽光パネルの合間に見える。同発電所には、ガス抜き管が3つあり、パネルの基礎・架台は、これを避けて配置されている(図3)。

図3●「ガス抜き管」を避けてパネルを設置した
図3●「ガス抜き管」を避けてパネルを設置した
(出所:日経BP)
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 また、一般的に処分場跡地は埋め立て後、覆土して間もないため、地盤が不均一に沈下する「不等沈下」のリスクもある。地盤が沈下したとしても、全体が均等に沈んでいれば、その上の構造物への影響は少ない。均等でないと、支柱や梁が傾いて損傷する原因となる。

 国際航業では、「不等沈下」に対応するため、架台の固定に際し、杭基礎でなく、「連続式コンクリート基礎」を採用した(図4)。

図4●連続式のコンクリート製置き基礎を採用した
図4●連続式のコンクリート製置き基礎を採用した
(出所:日経BP)
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 処分場では、50cmの覆土厚を維持し、その下の埋設物に影響を与えないため、大掛かりな造成や杭基礎を使わないのが一般的だ。さらに置き基礎を「連続式」にすると、局地的に沈下した場合でも、架台の梁が傾いたり、曲がったりすることを抑制する効果がある。