廃棄物処分場跡地に設置

 琵琶湖の南、滋賀県大津市大石地区には丘陵や台地が広がっている。「大津クリーンセンター廃棄物最終処分場」は、この山間にある。大津市が管理し、一般廃棄物の焼却残さなどを埋め立て処理している。緩やかな斜面にある処分場内の坂を上っていくと、最も奥まったエリアに、太陽光パネルが整然と設置されている。

 日本アジアグループの国際航業(東京都千代田区)が2016年1月に運転を開始した「大津ソーラーウエイ」だ。段々畑のように、4段に整地された用地に、3792枚の太陽光パネルが並んでいる(図1)。合計出力は948kWになる。一般家庭の約175世帯に相当する発電規模で、発電した電力は、全量を関西電力に売電している。

図1●処分場跡地に建設した「大津ソーラーウエイ」
図1●処分場跡地に建設した「大津ソーラーウエイ」
(出所:国際航業)
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 実は、この用地は、元々最終処分場だったが、埋め立て終了後に覆土し、大津クリーンセンターが管理していた。その処分場跡地の一部を民間の太陽光発電事業者に賃貸することになった。

 大津市の公募した「大津クリーンセンター廃棄物最終処分場大規模太陽光発電事業」の公募に、国際航業の提案が選定され、発電所を建設した。同事業では、公募型プロポーザル方式により事業者を選定した。

 国際航業のほか、京セラTCLソーラー合同会社、IDEC、滋賀特機、M&Yが参加し提案した。選定にあたっては、業務遂行力、事業の安定性・確実性、政策効果、経済波及効果、周辺地域への配慮、その他有益な提案・課題の6項目で評価して得点化。その結果、国際航業が最も得点が高かった。