稼働済み案件が28カ所・合計出力約129MWに

 大林組では、再エネ発電所の開発・運営する子会社、大林クリーンエナジー(東京都港区)を2012年に設立し、再エネ発電事業を拡大してきた。

 最初に稼働したのは、京都府久御山町にあるグループ会社が運営している倉庫の屋根上を活用した出力約1MWのメガソーラーで、2012年7月に売電を開始した。

 この後、民間所有の遊休地、自治体の所有地などを活用し、地上設置型の太陽光発電所の開発を続けてきた。熊本県芦北町にある約21.5MWの案件など、特別高圧送電線に連系する大規模なプロジェクトも開発してきた(関連ニュース1)。

 建設の事業で全国に拠点を展開していることが、用地の選定のほか、発電設備の適切な設置などに強みとして生きているという。EPC(設計・調達・施工)サービスは、これらの各地域の拠点が担当してきた。

 EPCサービスや土木工事は、自社グループの発電事業だけでなく、他社が開発する太陽光発電所向けにも提供している。例えば、淡路島の約10.5MW岡山市の約37MW浜松市の約43.4MW北九州市の1.3MWなどの案件がある。

 自社開発した発電事業で蓄積した設計や施工の技術、経験は、他社向けのサービスにも応用できる利点もあるという。

 「日向日知屋太陽光発電所」は、大林組が開発を進めてきたプロジェクトのうち、最後の案件の一つという。

 これによって、太陽光発電所の開発は一区切りとなる。今後は、風力発電やバイオマス発電の開発に取り組む予定という。