日本山村硝子は、ガラス瓶やプラスチック容器からガラス関連の先端素材を手掛け、祖業のガラス瓶では国内シェアの約4割を握るトップ企業だ。

 環境に配慮したモノづくりにも熱心で、ガラス瓶を軽量化する「リデュース(Reduce:排出抑制)」から、使用済みの瓶を繰り返し瓶として再使用する「リユース(Reuse)」、ガラス原料として再利用する「リサイクル(Recycle)」の「3R」の仕組みを確立してきた。

「3R」の次は屋根上太陽光

 エネルギーに関しても、溶融炉のあるガラス瓶工場では燃料である天然ガス、プラスチック容器工場では購入電気を、原単位当たりで継続的に削減するとともに、工場建屋の屋根上に、太陽光パネルの設置を進めてきた。これまでに4工場で稼働している。

 日本山村硝子・環境室の辻良太室長は、「廃ガラス瓶のリユース・リサイクルは、バージン(新品)原料を使うより、天然ガス使用量を大幅に削減できる。加えて、購入電力をいかに減らせるか、という観点から屋根上太陽光に着目してきた」と話す。

 まず、2013年3月に宇都宮プラント(宇都宮市)に出力581kW、次に2014年3月に埼玉工場(埼玉県熊谷市)に2.2MW(図1)、そして、2017年2月に尼崎プラント(兵庫県尼崎市)に272kW、2018年3月に関西プラント(兵庫県播磨町)に1.03MWの太陽光発電設備を導入した。

図1●2014年3月に稼働した埼玉工場に設置した出力2.2MWの屋根上太陽光
図1●2014年3月に稼働した埼玉工場に設置した出力2.2MWの屋根上太陽光
(出所:日本山村硝子)
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