淡路島北部にある兵庫県立淡路島公園。森や草花の豊富な約135haもの広大な敷地は、目的別に4つのゾーンに分かれ、家族連れなどで賑わう。「交流ゾーン」には、アスレチック遊具や大きな芝生広場がある。「住民参加型 くにうみ太陽光発電所」は、芝生広場と県道に挟まれた一角にある。

 兵庫県は、「あわじ環境未来島構想」を掲げ、淡路島を舞台に「エネルギー持続」「農と食の持続」「暮らしの持続」を柱に、国から総合特区の指定を受け持続可能な地域社会モデルの構築を進めている。公園の一角に稼働したメガソーラー(大規模太陽光発電所)は、そのシンボル的なプロジェクトと、位置付けられている。

 もともと避難エリアだった一角に、出力約994kWの太陽光パネルを設置角15度で設置した。公園内ということもあり、発電所内はよく整備され、6月初旬に訪れた際には、シロツメクサの白い花がアレイ(パネルの設置単位)の間を見事に覆っていた(図1)。

図1●「住民参加型 くにうみ太陽光発電所」(出所:日経BP)
図1●「住民参加型 くにうみ太陽光発電所」(出所:日経BP)
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 一般財団法人・淡路くにうみ協会(兵庫県洲本市)が発電事業者として、建設・運営を担っている。同協会は、兵庫県と淡路島内の3市(洲本市、南あわじ市、淡路市)、地元企業で構成され、「あわじ環境未来島構想」の推進母体となっている。