バンク逆潮によって連系を実現

 チョープロの太陽光発電所は、工業用地から沿岸地域、山間部などさまざまな場所に立地する。長崎に多い入江沿い、雲仙の噴火後の瓦礫捨て場の跡地、浄水場から掻き出す汚泥置き場の跡地、自衛隊の演習場の隣接地といった場所も用地とした。長崎県外では、佐賀県嬉野市、熊本県山鹿市でも稼働している。

 松浦市御厨町の約1MW(図4)の発電所では、山林の民有地にメガソーラーの設置を打診されたものの、チョープロが望んだ出力1MW分のパネルは並べられないと判断し、一度は断った。

図4●松浦市御厨町の出力約1MW
図4●松浦市御厨町の出力約1MW
山を「輪切り」にし、パネルを設置できる平地が増えた(出所:チョープロ)
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 すると、地主が山の斜面を「輪切り」するように切土し、パネルを設置できる平地を増やす案を提案され、メガソーラーの用地として活用した。

 九州において、高圧送電線に連系するメガソーラーの多くは、送電線の電圧上昇を抑えるため、力率制御が課せられている。チョープロの13カ所の太陽光発電所のほとんども、力率制御の対象となっている。また、上位系統に電流を逆潮する「バンク逆潮流」によって連系を実現した発電所もある。