GPSで3次元データを取得

 ゴルフ場跡地へのパネル設置に関しては、当初、造成して平地を広げる案も検討したが、コスト高になることから、最終的に造成しないで土地なりに設置することになった。

 最大20度の傾斜面まで設置できるドイツ・マウンティングシステム社製の杭基礎・架台システムを使い、その範囲内でパネルを敷き詰めることにした(図6)。そこで、まず、GPS(全地球測位システム)測定器を持った測定者が、敷地外周と内部全体を一定間隔で歩き、用地内の3Dの座標データを集めた。

図6●ドイツのマウンティングシステム社製の杭基礎・架台システムを採用(出所:日経BP)
図6●ドイツのマウンティングシステム社製の杭基礎・架台システムを採用(出所:日経BP)
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 その上で、3D CADによるシミュレーションを繰り返し、発電量が最大になるパネル配置を割り出した。パネルの設置角とアレイ間隔によって、パネルにかかる影の大きさと設置枚数が決まる。設置角が小さいほど影が短くなるが、平らに近づくとパネルの変換効率は落ちる。アレイ間隔を狭くするほど、設置枚数が増えるが、前のアレイによる影の影響が大きくなってしまう。