育成時に天候不順、1年かけて本来の姿に

 東金市のメガソーラーへの導入(図4)では、全エリアが順調に根付いたわけではない。

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図4●ダイカンドラマットを施工直後の東金市のメガソーラー
図4●ダイカンドラマットを施工直後の東金市のメガソーラー
この時点では緑に覆われていた(出所:グラウンドエコロジー)
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 納入時は、施工した地表全面が緑に覆われていた。しかし、冬になって一度枯れ、春になって再び地表がダイカンドラに覆われるはずが、緑に覆われていない場所も出てきた(図5)。

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図5●栽培時の天候不順が響いた
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図5●栽培時の天候不順が響いた
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図5●栽培時の天候不順が響いた
春になって再び地表が緑に覆われている場所もあるが、覆われていない場所も出てきた。2017年5月中旬に撮影(出所:日経BP)

 この原因に関し、グラウンドエコロジーでは、栽培時に天候不順だったことが影響したとしている。畑で育成していた2016年春から秋にかけて、ダイカンドラの栽培に向かない天候が続き、不十分な育成状態のまま、納入せざるを得なかったのだ。

 グラウンドエコロジーでは、2017年の1年間をかけて、マットの入れ替えと、現地で種をまくことを組み合わせ、本来の状態を実現していくとしている。

 メガソーラーの雑草対策として、カバープランツへの期待が高まっている。これまでの土木工事で実績のある芝やササのほか、植栽シート工法でヒメイワダレソウなどを使う動きもある(関連コラム1同コラム2)。ダイカンドラなど外来の品種が日本の気候のなかで、どのような防草効果を上げるか注目される。

●発電所の概要
発電所名エクシオ東金ソーラーファーム
所在地 千葉県東金市極楽寺込前21番地ほか
用地面積4万3230m2
太陽光パネル出力約2.607MW
パワーコンディショナー出力1.995MW
年間予想発電量約270万6000kWh
発電事業者協和エクシオ
設計・施工協和エクシオ、エクシオインフラ(東京都大田区)
太陽光パネルシャープ製(9840枚)
PCS東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
工事期間2016年3月24日~11月30日
売電開始2016年11月15日
売電価格非公開
売電先東京電力エナジーパートナー