約半年間かけてマットを作成して導入

 グラウンドエコロジーでは、受注状況に合わせて、八街市近辺の畑でダイカンドラを栽培している。4月に種を播いて、9月ころにマットにして出荷する(図3)。

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図3●春から秋まで畑で育成し、マットを作成
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図3●春から秋まで畑で育成し、マットを作成
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図3●春から秋まで畑で育成し、マットを作成
八街市近辺の畑で育成(出所:グラウンドエコロジー)

 このように、春から秋まで、約半年間の準備期間を要するため、採用する太陽光発電所は、導入予定時期の前の冬頃までに、打ち合わせをほぼ終えておく必要がある。

 播種や苗の植え付けではなく、マットとして納入・施工することで、発電所の稼働直後から雑草の育成を抑えられるという。

 播種による施工の場合、最初の年は緻密に育てる期間となり、その間、雑草が生えやすいため、こまめな除草が必要になり、初年度の費用が高額になる。

 マットによる施工の場合、畑で栽培したダイカンドラを表土ごと剥がして太陽光発電所に移植する。この作業は、太陽光発電システムの設置後となる。短辺の幅は約40cmで、長辺方向にロール状に巻いて、コンパクトにして太陽光発電所に持ち込む。

 導入に際し、できるだけ開発の初期段階から、ダイカンドラマットの導入を想定して設計・施工していくことが重要としている。地表の土壌のほか、送電ケーブルの敷設状況なども影響するためである。

 また、雑草が増えてしまった状態で、後から導入しても、その防草効果には限界があるという。