沈殿池や調整池で土砂抜きを繰り返す
さらに、敷地内の傾斜に沿って流れていく雨水は、3つの段階を経て土砂を抜いた上、敷地外に流す。
用地のほとんどは、南向き斜面で、西から東に向けても下っている。そこで、この2方向の傾斜に対応して、敷地の中央付近や、南東と南西の低部にそれぞれ一つずつ、1段階目の沈殿池を設けた(図4)。
傾斜に沿って流れてきた雨水が、これらの沈殿池に集まる。流れてきた雨水に土砂が混じっていても、この池でかなり沈殿する。
土砂を抜いた上澄みの水は、さらに沈殿池を経由して、敷地の南側中央に位置する2段階目の大きな調整池に流す(図5)。ここでさらに土砂を沈殿させ、上澄みの水を敷地外の流路に流す。
これらの沈殿池、調整池の間や、池の周辺には、石などによるフィルターが多く設けられ(図6)、これらも土砂を取り除く効果がある。