周囲には豊かな亜熱帯林

 メガソーラーのある用地をさらに東を上っていくと、山頂には中世の山城である「大和城(ヤマトグスク)」の遺構がある。中腹の山寺は、農耕・牛馬の祭祈場で、今でも祭りが行われているという。また、周辺の山々には、琉球マツのほか、イタジイなどの広葉樹が繁っており、貴重な亜熱帯林が残されている。

 全国に先駆けて稼働し始めた「蓄電池併設型メガソーラー」は、蓄電池との協調制御による運用実績に注目が集まる。加えて、南に浮かぶ離島に設置された太陽光発電所が、厳しい風雨に耐え、豊かな自然環境や歴史や文化に溶け込み、地域のインフラとして根付いていけるか、という点でも、たいへんに注目される。

●設備の概要
住所鹿児島県徳之島 天城町大字天城字当山 2206 番 14 地内
発電事業者非公開
出力連系出力1.75MW、太陽光パネル設置容量約2.6MW
事業開発・EPC
(設計・調達・施工)
サービス
ユニバーサルエコロジー
O&M(運用・保守)ユニバーサルエコロジー
太陽光パネル中国ジンコソーラー(多結晶シリコン型、
270W/枚・9614枚)
全体システム設計三菱電機
蓄電池システム東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製(「TMBCS」)
太陽光用
パワーコンディショナー
(PCS)
TMEIC製(定格出力750kW機・1台、500kW機・
2台)
蓄電池用PCSTMEIC製(定格出力500kW機・4台)
蓄電池ユニット韓国LG化学(1029kWh)
高圧受電設備三菱電機製
架台溶融亜鉛-アルミニウム-マグネシウム合金めっき鋼板(ZAM)
稼働日2017年3月から段階的に連系
買取価格36円/kWh(税別)