北海道紋別市の中心部から、クルマで約10分。「ハッピーサービス株式会社 太陽光紋別北浜発電所」と書かれた大きな看板が立っている。合計出力2.5MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)である(図1)。

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図1●ハッピーサービス太陽光紋別北浜発電所
図1●ハッピーサービス太陽光紋別北浜発電所
オホーツク海の海岸から約200mの距離にある(出所:上はハッピーサービス、下は日経BP)
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 紋別市は、北海道の北東部にあり、オホーツク海に面する。冬には流氷が接岸し、気温は-15℃を下回るときもある(図2)。

図2●オホーツク海に面し、気温は-15℃を下回ることも
図2●オホーツク海に面し、気温は-15℃を下回ることも
取材日は流氷の接岸が終わった後だった(出所:日経BP)
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 市内には、太陽光発電所が点在しており、車窓からも多くの施設が目に入る。ハッピーサービス太陽光紋別北浜発電所は、オホーツク海の海岸から約200mの距離にある。

 発電事業者のハッピーサービス(北海道紋別市)は、携帯電話機の販売代理店などを営む地元企業である。同社は、1993年5月に設立され、シャープの太陽光発電システムの販売代理店にもなっている。

 創業者である鶴見隆宏会長は、以前から太陽光発電に関心があり、早くから太陽光発電にも取り組んできた。本社の屋根上に太陽光パネルを設置したほか、太陽光発電を担当する部署のある事務所の敷地内には、余剰電力買取制度に基づく出力8.26kWの発電システムを導入した。

 2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)がスタートしてからは、紋別市内の遊休地に、相次いで太陽光発電所を開発、運営している。