三重県津市の山あいに、出力約51MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「オリックス51M津メガソーラー発電所」がある(図1)。稼働済みのメガソーラーとしては、三重県で最大規模となる。
津市白山町にある旧ゴルフ場「トーシンレイクウッドゴルフクラブ」の跡地を活用した。同ゴルフ場は、2014年1月に営業を終え、閉鎖した。
閉鎖時には、メガソーラーの開発が決まっており、開発を手掛けていた企業に土地や関連施設が売却された。オリックスが、この開発企業からプロジェクトを引き継いで事業化した。発電事業者は、特定目的会社(SPC)の「ORソーラー・エイト合同会社」となる。
国内のメガソーラーでは、EPC(設計・調達・施工)サービスや発電システムなどを手掛ける企業が、開発を手掛けることも多い。そのまま自社で運営する場合のほか、資金面などの理由で、プロジェクトの売却を想定しながら開発する場合もある。投資負担を減らすため、他社との合弁で事業化することもある。
当初、開発を手掛けたEPCサービス企業や発電システムメーカーにとっては、施工の受注や製品の納入などが主目的となる。
津市のメガソーラーの場合、当初はEPCサービスなどを手掛ける企業がプロジェクトを開発していた。土地の購入、経済産業省による設備認定、電力会社からの連系承諾が揃った後の段階で、オリックスがプロジェクトを購入し、開発を引き継いだ。
設計・施工、O&M(運用・保守)を、中部電力グループの電力設備工事会社であるトーエネックが担当することも決まっていた。設計も進みつつある段階だった。元々、開発していた企業は、トーエネックの発注により、施工の一部を担った。