発電電力を生協の組合員に供給

 同生協では、固定価格買取制度(FIT)の始まる前から、「再生可能エネルギーを積極的に活用すべき」との組合員からの声を受け、屋根上太陽光に試験的に取り組んできた。FITによって事業性を確保できると判断し、本格的に建設することになった。

 まず、大阪府和泉市にある2カ所の物流拠点に合計出力2.3MWの屋根上太陽光を設置。これらが順調なことから、野立て設置にも乗り出し、奈良県天理市に1.0MWのメガソーラーを稼働させた。亀岡市のサイトは4カ所目で、同生協で最大規模となる。4サイト合計の総出力は10MWを超え、年間の総発電量は1363万kWhを見込んでいる。

 同生協では、先行して稼働した3サイトの発電電力は、グループ企業を通して自社施設に供給している。2016年4月からの小売り全面自由化に伴い、組合員向けの電力小売事業にも参入し、エネサーブから電源を調達し、「コープでんき」として組合員に販売している。

 FITを利用した再生可能エネルギー由来電気を3割以上含むほか、二酸化炭素の排出係数が全電源平均より少なく、環境配慮型の電源構成になっている(図2)。「京都・亀岡太陽光発電所」の稼働後、同発電所の発電電力は、自社施設では使い切れないため、エネサーブに売電し、同社を介して、組合員に提供している。

図2●「コープでんき」の電源構成
図2●「コープでんき」の電源構成
(出所:大阪いずみ市民生活協同組合)
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