冬でも草を刈ることも
コンクリート基礎の寸法は、比較的大きいことから、一般的にはコストが増す。芝浦グループホールディングスの場合、グループ会社の総合建設会社が施工するため、こうした手法を採ってもコストを抑えられるという。
乗用型草刈機は、筑水キャニコム(福岡県うきは市)製を採用している(関連コラム)。雑草を粉砕するように刈ることから、刈った草を廃棄物として処分するコストが発生しない点も魅力だったとしている。
雑草は、長くても高さ30~40cm伸びた時点で刈っている。パネルへの影の防止だけが目的ならば、高さ1m程度まで伸ばしても問題ない場合もあるが、こまめな保守により、発電所全体の不具合を防ぐ方針の一環としている。
こうした理由で、雑草の繁殖速度が遅くなる冬に、刈ることもあるという。
フィルターは頻繁に清掃、ネジは防錆対策を追加
発電設備の点検では、PCSや昇圧変圧器(キュービクル)、接続箱、太陽光パネル、送電ケーブルなどを順次、目視や電気的な点検をしている。
PCSでは、稼働状況の確認はもちろん、フィルターを頻繁に清掃する(図7)。フィルターの目詰まりは、太陽光発電所で最も多いトラブルの原因の一つといわれる。
また、海外沿いに立地することから、塩害対策として、筐体の外側についているネジなどは、防錆塗装を追加した。筐体も日ごろの目視点検で錆の兆候を確認している。
PCSとキュービクルの周囲には、メガソーラーとして珍しく、照明を設置した。夜間での緊急対応や点検に備えたという。