インテルは、米Intel社のファウンドリー事業(Intel Custom Foundry)の最新状況に関して、「デジタルIC設計セミナー」(日本ケイデンス・デザイン・システムズ社とイノテックが2017年12月1日に開催)で講演した。受注可能なプロセスやその拡張版を中心に説明し、ARMコアの対応や後工程のサポートについても触れた。

登壇した簡智平氏(右端)。日経テクノロジーオンラインが撮影。スクリーンはIntelのスライドで、FinFET化によってチップ面積の縮小率が向上していることを示している。
登壇した簡智平氏(右端)。日経テクノロジーオンラインが撮影。スクリーンはIntelのスライドで、FinFET化によってチップ面積の縮小率が向上していることを示している。
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 登壇したのは、インテルの簡智平氏(技術開発・製造技術本部 インテル・カスタム・ファウンドリー・アジア、ビジネス・ディべロップメント・マネージャー)である。同氏によれば、Intelがファウンドリー事業を始めたのは2008年。最初は顧客対応の拠点があったのは米国だけだったが、米国以外で最初に拠点を開いたのは日本(東京と大阪)とのことだった(現在は米国以外の複数の国にそうした拠点がある)。現在、Intelは主に22nm、14nm、10nmの3つのFinFETプロセス世代で新規受注している。これらのうち22nm世代の「22FFL」は(関連記事1)、最も新しいプロセスで、サーバーやPC向けMPUの製造に使ってきた22nm FinFETプロセスを、ファウンドリー事業向けにカスタマイズしたものだという。

MPU向けに使ってきた22nmプロセスを、モバイルやIoT向けに最適化したのが「22FFL」。Intelのスライド。
MPU向けに使ってきた22nmプロセスを、モバイルやIoT向けに最適化したのが「22FFL」。Intelのスライド。
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