米Texas Instruments社は、Ethernet対応のCortex-M4Fマイコン「MSP432E4」を発表した(日本語ニュースリリース)。複数のセンサーをまとめてクラウドに接続するIoTゲートウエーなどに向ける。

 TIは新製品を同社の「SimpleLink」の1つと位置付ける。SimpleLinkは2012年に発表の無線通信マイコンの「CC3000」が第1弾製品で(関連記事1)、IoTなどに向けてユーザーが無線接続を簡単に実現できることを目的にする。その後、対応する無線通信規格を広げることで、SimpleLinkの製品ラインアップ(製品番号はCC3xxx)を増やしてきた(関連記事2)。対応する無線通信規格は異なるものの、SimpleLinkの各マイコンは同じSDKで開発できることが特徴である。このSDKを「SimleLink SDK」と呼ぶ。

SimpleLinkのMCU製品の主な仕様。今回の新製品は左端のMSP432E4。TIの表。
SimpleLinkのMCU製品の主な仕様。今回の新製品は左端のMSP432E4。TIの表。
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 SimpleLinkを有線通信に広げたのが、今回のMSP432E4である。MSP432E4は無線通信対応のCC3xxx製品と同じく、SimleLink SDKを使っての開発が可能である。MSP432E4は、「MSP432」製品の第2弾。MSP432の第1弾は「MSP432P4」で、同社の低電力マイコン「MSP430」の高性能版汎用マイコンとして2015年にデビューした(関連記事3)。MSP432P4には有線/無線通信機能がないが、SimleLink SDKを使って開発できることから、現在は、SimpleLink製品の仲間になっている。