環境分野の技術革新に関する国際会議「ICEF:Innovation for Cool Earth Forum」が、2017年10月4、5日に東京で開催された。日本政府が旗を振って2014年から始めた会議で、日本のお家芸である省エネ技術を世界にアピールする場でもある。

 その中で、今年は「ブロックチェーンを活用した電力取り引き管理」に関する分科会が開かれた。日本は材料や装置技術には強いが、制度やシステム技術では欧米の方が進んでいることも多い。この分科会は、その一つの例となった。

 最初に講演したのは、米国のEnergy Web Foundation(EWF)のAeron Buchanan氏(図1)。EWFは米国のエネルギー調査団体のRocky Mountain InstituteとオーストリアのGrid Singularity社が設立した非営利の研究機関で、現在はエネルギー分野へのブロックチェーンの導入を専門に研究しているとのこと。

図1 米Energy Web Foundation(EWF)のAeron Buchanan氏
図1 米Energy Web Foundation(EWF)のAeron Buchanan氏
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