神戸製鋼所の新たな品質データ改ざんが明らかになった。2017年10月11日に同社は焼結(粉末冶金)部品向けの鉄粉製品と、電子部品向けのスパッタリング・ターゲット材で、品質データの書き換えなどがあったと発表した(図1)。

図1 会見した常務執行役員の勝川四志彦氏(左)と、経営企画部担当部長の宮岡伸司氏
図1 会見した常務執行役員の勝川四志彦氏(左)と、経営企画部担当部長の宮岡伸司氏
[画像のクリックで拡大表示]

 鉄粉製品は同社の高砂製作所で2016年度に生産した140トン、ターゲット材は同社の子会社であるコベルコ科研(ターゲット事業本部)高砂事業所で、2011年11月以降に生産した6611枚が対象になる。出荷先は鉄粉製品が1社、ターゲット材が70社である。同社は11日の会見で、具体的な顧客名は明かさなかった。

神戸製鋼は3日前の10月8日に、アルミニウム(Al)合金と銅(Cu)合金製品で品質データの書き換えがあったと発表したばかり(関連記事:神戸製鋼が10年前から品質データ改ざん)。相次ぐデータ改ざんの発覚によって、同社の素材メーカーとしての信頼は大きく揺らいでいる。