サービスや機能面の強化方針はどのようなものでしょう。

 ゲームの対戦やゲーム動画の配信をより盛り上げていきたい。この8月には、利用者自身が仮想空間上でのゲーム大会を開催できる機能「OPENREC ARENA(オープンレックアリーナ)」の提供を始めた。ゲームタイトル別に大会を開けるほか、戦績やランキングを利用者やチームといった単位で見られるようにするなど、プレーヤーがゲームの腕前を競いたくなる仕掛けを設けている。

「OPENREC.tv」の画面
「OPENREC.tv」の画面
(出所:CyberZ)
[画像のクリックで拡大表示]

 ゲーム動画の配信を促すための、サービス面の強化にも力を入れている。一例が6月に提供を始めた「クリエイターズプログラム」。動画配信者が収益を得られるようにするサービスだ。本プログラムに参加すると、配信者は自身が配信する動画内に広告を掲載して、広告料の一部を受け取れる。視聴者が購入した有料アイテムの料金も、一部を配信者に還元する。いわば視聴者からの「投げ銭」だ。広告と投げ銭で、人気のある視聴者ほど高い収益を得られるようにする。

現状で利益は出ていますか。

 業績への貢献はまだ微々たるもの。今は先行投資の時期と位置付けている。年間の投資額はOPENREC関連の事業全体でざっくり10億円ほど。これを来年には倍の規模にしたいと考えている。

 今は変にコスト削減などを気にすることなく、利用者数や事業の規模を拡大することを優先している。私自身、社長業の7割くらいの時間をOPENREC関連に充てている。

 eスポーツ事業でOPENREC.tvと両輪に位置付けているのが、当社が主催するeスポーツ大会「RAGE」だ。既に5回開催しており、第5回大会の賞金総額は1000万円を超えた。大会の様子はOPENREC.tvを通じて配信する。大会のプレーヤーと観客、ネットの向こうの視聴者が一緒になって楽しめるのがeスポーツの醍醐味だ。