シャープは、無水調理向けの電気鍋「ヘルシオ ホットクック」に、AI(人工知能)による調理準備支援やお薦めメニューの提案などの機能を加えた新製品「KN-HW24C」を2017年10月26日に発売する(プレスリリース)。無線LAN機能を搭載しており、同社が提供するクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に接続してこうした機能を実現する。価格はオープンで、月産台数は2500台。

無水調理向けの電気鍋「ヘルシオ ホットクック(KN-HW24C)」(写真:シャープ)
無水調理向けの電気鍋「ヘルシオ ホットクック(KN-HW24C)」(写真:シャープ)
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 「ヘルシオ ホットクック」は2015年11月に発売した製品シリーズ(関連記事:「かき混ぜも自動、シャープが無水調理の電気鍋」)で、2016年には大容量タイプの「KH-HT24B」を発売しており、今回の製品はいわば3代目。いずれも食材と調味料を投入すれば、かき混ぜも含めて自動で調理してくれる。

 今回の製品を無線LANに接続することで、AIが調理の手順や必要な食材や調味料を音声と画面表示によって指示してくれる。従来であれば、レシピ本やスマホなどを使って閲覧していたものを調理器具本体で確認でき、音声案内もあるため、調理準備の手間が省けるとする。

“AIoTクラウドサービス”「COCORO KITCHEN」を使い、調理の手順や必要な食材や調味料を音声と画面表示によって指示する機能を搭載した。(写真:シャープ)
“AIoTクラウドサービス”「COCORO KITCHEN」を使い、調理の手順や必要な食材や調味料を音声と画面表示によって指示する機能を搭載した。(写真:シャープ)
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 また、AIは好みやライフスタイルに合ったメニューを提案してくれるという。本体の「聞いて」ボタンを押すと、住んでいる地域や出身地、好きな旅行先、味の嗜好などに合わせたメニューを提案するという。旬の食材や季節の行事に合わせたメニューも提案する。

 こうしたAI機能の実現に使うには、AIによるデータ分析の高度化とIoTによる機器とクラウドの連携を組み合わせることで実現したとする“AIoTクラウドサービス”「COCORO KITCHEN」を利用する。本体には130種の自動調理メニューを内蔵しているが、クラウドサービスのCOCORO KITCHENからダウンロードして追加することが可能。本体では、カテゴリーや食材からメニューを検索できるようにした。スマホなどで稼働する専用アプリ「COCORO KITCHEN」を使えば、調理の予約時間を変更したり、外出先からメニューをダウンロードしたりすることが可能という。