ディスプレー産業が拡大を続ける中国の古都・南京で、新型ディスプレーをテーマにした国際会議「2017海峡両岸(南京)新型ディスプレー産業高峰論壇(2017 Cross strait (Nanjing) New Display Industry Summit Forum, CSNDIS 2017 China)」が6月8日に開催された(図1)。

図1 開幕式の様子
図1 開幕式の様子
会場は南京維景国際大酒店。祝辞の挨拶を述べたのは、ディスプレー最大の学会組織「SID(Society for Information Display)」のPresidentを務めるYong-Seog Kim氏。
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 ディスプレー産業が拡大を続ける中国では、国内各地で競い合うように様々な会議や展示会が開催されている(関連記事)。今回の国際会議の特徴は、中国と台湾の業界団体が主催者を務め、両者が協力して開催したこと。会議にはBOE Technology Group社、China Star Optoelectronics社、Tianma Micro-electronics社、Visionox社、AU Optronics社といった中国と台湾の主要パネルメーカーが登壇。中国メーカーに加えて、ビジネスや技術で中国に先行し、中国との関係も深い台湾メーカーが参加したことで、急成長する中国ディスプレー産業の全体像と最新動向を深く理解することができた。

 この国際会議は、今回が第4回目の開催で、約700人が参加した。主催は、南京平板顕示行業協会と台湾顕示器産業連合総会(TDUA)である。会議では、パネルメーカーが液晶や有機ELの最新技術動向について講演した。中国・台湾メーカーに混じって、ジャパンディスプレイ(JDI)が登壇。フレームがほとんど無い「Full Active」液晶や、フレキシブル有機ELについて紹介した。さらに「フレキシブル」「印刷」「QLED(量子ドットLED)」「マイクロLED」などをキーワードとした、今後期待される様々な「新型ディスプレー」技術がホットなトッピックスとして取り上げられた(国際会議のプログラム(中国語))。