米Microsoft社は、AI(人工知能)による業務プロセスの入力データとして、人の音声やジェスチャーを積極的に活用する方針を示した。2018年1月25~26日に東京都内で開催した同社のプライベートイベント「IoT in Action - TOKYO」において、同社Partner Devices and Solutions部門担当Vice PresidentのPeter Han氏が明らかにした。
Han氏は同イベントの基調講演に登壇し、IoTの市場動向やMicrosoft社の戦略などを語った。同氏によれば、1980~1990年代にPC市場が急速に立ち上がった時と同じような状況がIoTで現在起きているという。「PC市場の立ち上がりでは、富士通やパナソニック、NEC、東芝といったパートナーによる協力が大きかった。IoTも、Microsoft社がすべてをカバーできるわけではなく、パートナーの力が不可欠」(同氏)。IoTの市場規模は2020年に1.3兆ドル(143兆円)に成長すると予測されているが、そのうち94%はデバイスや通信といったIoTのエコシステムを支える企業が享受するものになるという。
今後のIoTビジネスで重要になる要素として、Han氏はAI、MR(Mixed Reality)、量子コンピューティングの3つを挙げた。そのうちAIでは、RPA(Robotic Process Automation)のようなAIによる業務プロセスの自動化が進むとみられる。その入力データとして、人の音声やジェスチャーを積極的に活用するという。「音声やジェスチャーを自然な入力源として活用し、バックエンドのAIにつなげる」(同氏)。