日立製作所は、車やスマートフォンに採用されるような市販のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加速度センサーよりも高感度で、消費電力を50%以上削減したMEMS加速度センサーを開発した(ニュースリリース、図1)。感度を示すノイズ密度は30ng/√Hz。これは従来の自動車やスマートフォンに採用されているMEMS加速度センサーのノイズ密度の1/3~1/100以下で、コイルなどを利用した資源探索に用いる大型の加速度センサーと同程度のノイズレベルだという(図2)。

図1 開発したMEMS加速度センサーと試作ボード
図1 開発したMEMS加速度センサーと試作ボード
センサーの大きさは数ミリ角となり、従来のMEMS加速度センサーよりも大きくなる。(写真:日立製作所)
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図2 開発したMEMS加速度センサーと従来の市販センサーとの比較
図2 開発したMEMS加速度センサーと従来の市販センサーとの比較
(図:日立製作所)
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 消費電力は20mWで従来の1/2以下にした。橋梁やビル、埋設したガス管、水道管などのインフラモニタリングや、地番振動を利用した石油や天然ガスなどの資源調査するための計測器などに利用するセンサーの価格を安価にできるとする。