2017年1月21日土曜日、任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch」の予約受け付けが全国で一斉に始まった。任天堂久々の新型機の人気はどの程度か。一つにはその熱気を現場で確かめるため、もう一つは発売日に確実に入手して、恒例の分解調査の素材とする機材を調達するため、2つの目的を持って、日経テクノロジーオンライン分解班(以下、分解班)は早朝から取材した。

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 都内の家電量販店3カ所に分かれて状況を確認したところ、9時の予約開始直前には100人近い行列ができた店舗もあった一方で、列が30人程度に留まった店舗もあるなど、店によって温度差があった。それでも昼過ぎには都内のほとんどの店舗やネット通販で予約受け付けを打ち切った。予定数完売である。いま一つ、盛り上がりに欠けたものの、Nintendo Switch、まずは順調な滑り出しと言えそうだ。

 初日に大きな混乱がなかった理由の一つが今回導入された予約方法。今回の予約では多くの店舗で1人1台限りで、本体価格2万9980円(税別)の全額を予約時に内金として支払わせる方式を取った。このせいか行列ができた店舗でも、転売が目当てと思わしき人が目立たなかった。これは大きな混乱がなかった一つの要因だろう。以下、分解班リーダーのレポートを手記形式でお届けする。

1人1台限り、全額前払いで予約を受け付けた
1人1台限り、全額前払いで予約を受け付けた
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作戦

 午前5時。目覚ましが鳴る前に目を覚ます。行列に並ぶのが久しぶりなので、緊張しているのだろうか。

 今日は任天堂が同年3月3日に発売する新型ゲーム機Nintendo Switchの予約開始日。ネット通販でも予約は受け付けるが、分解班に所属する筆者は、発売日に確実に入手するため、量販店の予約の列に並ばないといけない。日経BP社に入社して以来、さまざまな人気商品を購入するために何度も早朝から並んできたが、最近では寄る年波に勝てず、しばらく行列に並んでこなかった。