2015年11月11日、三菱航空機(本社愛知県・豊山町)と三菱重工業の「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」が初めて空を飛びました(関連記事1)(関連記事2)。その後、12月末になって納期延期の報道もあり航空機を完成させることの難しさを思い知らされましたが、半世紀ぶりの国産旅客機に多くの人が航空機産業の広がりを期待しています(関連記事3)。

 ただ航空機産業への参入障壁は依然高く、各国の航空当局による認証の厳しさと多大な初期投資が妨げとなっているようです。航空機産業に関連する情報が少ないというのも理由です。取材先からも「ここは出さないでください」というような言葉を普段以上によく聞き、秘密性の高さを感じました。

 日経ものづくり 2015年12月号の「羽ばたけ 日本の航空機産業」では参入障壁が高い中、果敢に航空機産業に挑戦する企業を取材することができました。今回はその1社を振り返ってみたいと思います。