最先端のITによって、工場をより賢くする「スマート化」が加速している。これまではドイツの「Industrie 4.0」(インダストリー4.0)をはじめ海外の取り組みが目立っていたが、2015年は日本勢が反攻に打って出た1年といえるかもしれない。

 最も大きな変化は、インダストリー4.0のような産官学連携が日本でも活発になってきたことだろう。2015年5月に政府主導の「ロボット革命イニシアティブ協議会」、同年6月にはスマート工場の“リファレンスモデル”構築を目指した民間団体「Industrial Value Chain Initiative」(IVI)が設立された。同年7月に開催された「FACTORY 2015 Summer」(主催:日経BP社)では、IVIの発起人で理事長を務める西岡靖之氏(法政大学デザイン工学部システムデザイン学科教授)がIVIの狙いについて講演したほか、経済産業省製造産業局ものづくり政策審議室長(当時)の西垣淳子氏など各界のキーパーソンがスマート化の課題や展望を議論した。

人を軸にした日本のIoTを追求する
スマート工場で出遅れた日本、これから何をすべきか

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