2017年11月21日、任天堂はスマートフォンゲームの新作「どうぶつの森:ポケットキャンプ(ポケ森)」の配信を全世界で始めた(オーストラリアのみ10月25日に先行配信済み)。自社IP(Intellectual Property=知的財産、ここではキャラクターなどの版権)で任天堂自身が作ったスマホゲームとしては、2016年12月配信の「スーパーマリオ ラン(マリオラン)」、2017年2月配信の「ファイアーエムブレム ヒーローズ(FEヒーローズ)」に続く3作目となる。

(イラスト:闇雲)
(イラスト:闇雲)
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 米調査会社センサータワーによるとポケ森は当初6日間で1500万ダウンロードを達成し、当初9日で1000万ドル(約11億円)以上を稼いでいる。凡百のスマホゲームと比べたら大成功と言える数字だが、当初6日のダウンロード数で比べるとマリオランの半分以下、当初9日の収益で比べるとFEヒーローズの1/3以下となり、やや物足りない成果だとも言える(いずれもセンサータワーによる分析数値)。

 果たしてポケ森は任天堂にとって成功体験になり得るのか。スマホゲームに詳しい3人の識者にそれぞれ論じてもらった。

野安 ゆきお=ゲームジャーナリスト
野安 ゆきお=ゲームジャーナリスト 1968年生まれ。ファミコン時代からゲーム雑誌編集部に所属し、ゲームジャーナリストとして活動。1000本以上の家庭用ゲームを仕事としてプレイし、100冊以上のゲーム攻略本の制作に参加。その後、編集プロダクション勤務を経て、現在はフリーで活動中。ご連絡はtwitterアカウント @noyasuyukioへどうぞ。
世永 玲生=GMOインターネット
世永 玲生=GMOインターネット ソニー・ミュージックエンタテインメント、セガ、キューエンターテインメントなどでWebやさまざまなゲームの企画・開発を経験。スマホアプリでも2009年に「Matrix Music Pad」がアップルの年間ベストアプリに選出されるなどの実績を持つ。2010年からGMOインターネットに参加。スマホアプリ分析サービスの英アプアニーが選ぶ日本のTOP10デベロッパーに個人チームで唯一選出された経験もある。鈴木みそのマンガ「ナナのリテラシー」に登場する天才ITコンサルタント山田 甚五郎のモデル。
ゲームキャスト トシ=ゲームキャストiPhone
ゲームキャスト トシ=ゲームキャストiPhone 日本・US・フランスなど複数のアプリストアから年間1000本以上のゲームをプレーし、情報をアウトプットするスマホゲームライター。Webメディア「ゲームキャストiPhone」管理人。2009年よりスマホゲーム専門のライターとして活動し、「ファミ通App」などでゲーム紹介記事を執筆する傍ら、自身のメディアであるゲームキャストでもゲームを紹介し、月間100万PVの読者を獲得する。