果たしてポケ森は任天堂にとって成功体験になり得るのか。スマホゲームに詳しい3人の識者にそれぞれ論じてもらう。2人目の論者はゲームの企画やデザインに詳しいGMOインターネットの世永 玲生氏にお願いした。(編集部)
なるほど今度は「ジンガモデル」で来たか――。それが任天堂のスマホゲームの新作「どうぶつの森 ポケットキャンプ(ポケ森)」を見た僕の第一印象でした。
こんにちは。世永玲生です。
僕は元々家庭用ゲームのゲームデザインやディレクターを生業とし、その後ソーシャルゲーム(ソシャゲ)やブラウザーゲームのお仕事もやってました。元ゲームデザイナーです。
ここ数年は、ゲームサイクル、イベント、ガチャなどソシャゲの一部の設計に関わるくらいで、ゲーム全体を見ることがなくなっていたので「元」と名乗っていたのですが、日経テクノロジーオンラインへの寄稿がきっかけで本格的なゲームデザインのお仕事に声が掛かったりしています。人生なにがあるかわかりませんね。
さて、今回のお題はポケ森をどう考えるか。ゲーム専門サイトなどでは既に「ポケ森のここが嫌」、「どうぶつの森はこうあるべき」なんて切り口の鋭い記事が溢れています。それらを踏まえつつ、現役ゲームデザイナー(笑)の1人としてポケ森の課金構造を解析しつつ、より成功させるために「僕ならこうする」を語ってみたいと思います。