日経エレクトロニクス、日経ものづくり、日経Automotive、日経デジタルヘルス、日経Roboticsおよび日経テクノロジーオンラインの専門記者・デスクが、それぞれの視点で2016年のトピックを取り上げ、総括します。
【年末年始特集】専門記者が振り返る2016年
目次
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自動車業界の再編、この1年 ─ “仲間作り”が加速
2016年は、日本の自動車業界で再編が加速した。トヨタ自動車は2016年8月に、ダイハツ工業を完全子会社にした。これを機にダイハツは、両社のグローバルな小型車開発という重要な役割を担うことになった。
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ドローン、この1年――自律飛行への挑戦とオペレータ育成
2016年は、ドローンが本格的な活用フェーズに入った年だった。国土交通省が推進する「i-Construction」に後押しされ土木測量分野、さらには農業分野に活用が広がった。
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AIチップこの1年、異種格闘技戦の始まり
2016年は「AIチップ元年」だったと言えそうだ。深層学習(ディープラーニング)の高速化という明確な目標が定まり、この市場に向けた製品が相次ぎ登場したからだ。米IBM社の脳型チップ(neurmorphic chip)「TrueNorth」など、これまでも人工知能(AI)向けを想定した専用ICはいく…
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日経テクノロジーオンライン、生まれ変わったこの1年
――リニューアルで、より使いやすくを目指しました
最も大きな変化が4月21日のサイトのリニューアルでした。お薦めの記事が目立つように、写真を大きくしてスライドするというダイナミックな動きのあるトップページに変更しました。昨今はパソコンやノートも横長の画面が主流になっていますので、少しでも情報を大きく表示できるよう、全体の横幅も広げています。
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自動車セキュリティーこの1年、開発工数は激増か
2015年に起きた「Jeepハック」以降、世界の自動車メーカーが直面するセキュリティー対策。最近もクルマの電子キーをコピーすることでドアを解錠し、エンジンを始動できる装置があることが分かったこの1年、自動車メーカーはクルマの開発プロセスや構成を大きく変える意気込みで、セキュリティー対策に本腰を入れ始…
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工場・製品の事故、この1年――試される実力と見識
年明け早々に発生して大きな影響を与えたのが、愛知製鋼の知多工場(愛知県東海市)での爆発事故だ。同工場内第2棒線圧延工場において、加熱炉の配管内を燃料である都市ガスに置換する作業の際に、加熱炉が爆発したというものだった。負傷者はいなかったが、この爆発事故の影響を受けて、トヨタ自動車は、2016年2月8…
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医工連携、この1年――自治体主導の“医療クラスター化”が続々
「医工連携」――。この分野に関して、2016年に特に目立っていたのは、自治体が主体となった動きだ。都道府県や市町村が、自らの地域を“医療クラスター”とすべく、積極的に医工連携を促進していた。
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設計開発、この1年――試行錯誤はコンピューターに任せる
コンピュテーショナル・デザインとバリエーション設計
クラウド・コンピューティングによる大規模な計算力や、3Dプリンターによるものの造り方の変化を背景に、新しい設計の考え方が広がり始めている。設計上どのような仕様を満たすべきか指定すれば、具体的にどう実現するかはコンピューターが考える「コンピュテーショナル・デザイン」だ。試行錯誤をコンピューターに任せる…
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5G、この1年――実用化がいきなり目前に
遠い未来のものだと思っていた第5世代移動通信システム(5G)が、急に目前の技術になった。2016年は、5Gおいてそんな年となった。
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AIの医療応用、この1年――“医師の真価”を問う
人工知能(AI)という存在とどう向き合うか。2016年は医療関係者にとって、こんな思いが頭をよぎった年ではないだろうか。AIの医療応用に向けた動きが、それほど活発な1年だった。政府も医療分野へのAI活用を支援しようと本格的に動きだしている。