VR(仮想現実感)が今、一番盛り上がっている場所。それは米国である。西海岸を中心に、サンフランシスコやサンノゼ、ロサンゼルスなどの大都市には、多くのVR開発者のコミュニティーがある。2015年9月に開催された米Oculus VR社の開発者会議「Oculus Connect 2」では、その開催前夜、会場があるハリウッドの一角で「The Proto Awards」というイベントが催された。ロサンゼルスのVRコミュニティー「VRLA」から派生した団体「The Virtual Reality Foundation」が主催しており、優れたVRコンテンツを選出・表彰する。

 このイベントには、米AMD社や韓国Samsung Electronics社などの他、報道機関やベンチャーキャピタルも協賛しており、予算は潤沢に思えた。ロサンゼルスの地元VRコミュニティーは企業と密接な関係を築いていることがうかがえた。

「The Proto Awards」の協賛企業
「The Proto Awards」の協賛企業
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 The Proto Awardsにノミネートされた作品は本格的なものばかりで、Oculus VR社が運営するVRソフト共有基盤である「Oculus Share」で好評を博している「I Expect You To Die」の開発者であり、Oculus Connect 2にも登壇したJesse Schell氏など、著名な開発者たちが次々と壇上に登った。