本記事は、エレクトロニクス実装学会発行の機関誌『エレクトロニクス実装学会誌』Vol.19 No.1に掲載されたものの抜粋です。全文を閲覧するにはエレクトロニクス実装学会の会員登録が必要です。会員登録に関して詳しくはこちらから(エレクトロニクス実装学会の「入会手続きについて」へのリンク)。全文を閲覧するにはこちらから(エレクトロニクス実装学会のホームページ内、当該記事へのリンク)。『エレクトロニクス実装学会誌』の最新号はこちら(最新号目次へのリンク)。

1.1 特性評価手法に関する検討

 現在のところ、ストレッチャブル電子回路に関する研究はプロトタイプのデバイス試作を中心に進められているが、これらの材料を実用化するためにはさまざまな課題が残されている。例えば、伸長時の電気抵抗変化については多くの文献の中で報告されているが、その測定に関する標準試験法は存在しない。また、ストレッチャブル電子回路の信頼性評価については簡易的な試験が行われているだけで、劣化メカニズムの理解に向けた学術的な研究はほとんど行われていない。

 ここでは、導電性ペーストを用いたストレッチャブル印刷配線を例にして、伸長時の電気抵抗率変化、繰返し変形による疲労特性、洗濯耐性に関する評価手法について考えてみる。