1.1 特性評価手法に関する検討
現在のところ、ストレッチャブル電子回路に関する研究はプロトタイプのデバイス試作を中心に進められているが、これらの材料を実用化するためにはさまざまな課題が残されている。例えば、伸長時の電気抵抗変化については多くの文献の中で報告されているが、その測定に関する標準試験法は存在しない。また、ストレッチャブル電子回路の信頼性評価については簡易的な試験が行われているだけで、劣化メカニズムの理解に向けた学術的な研究はほとんど行われていない。
ここでは、導電性ペーストを用いたストレッチャブル印刷配線を例にして、伸長時の電気抵抗率変化、繰返し変形による疲労特性、洗濯耐性に関する評価手法について考えてみる。