連載主旨

 病院中心のケアから、地域や在宅中心のケアへ――。医療・ヘルスケアにこうしたパラダイムシフトが起こりつつある中、日常の生活シーンにおいてバイタルサインを測定し、疾病の早期発見や重症化予防などにつなげる技術(バイタルサインセンシング技術)への関心が高まっている。心拍/脈拍から血圧、心電、血中酸素まで、その対象は多岐にわたる。携帯機器やウエアラブル機器、クラウドコンピューティングなどの登場により、これらのバイタルサインを簡便にセンシングし解析できるようになってきた。技術とビジネスの両面で大きな成長が見込まれる分野である。

 本連載では、バイタルサインセンシング技術に関する日本公開特許や事業化の動向を分析した書籍『バイタルサインセンシング技術に関する特許分析と事業化動向【Part.1 日本特許編】』(発行:キャップインターナショナル)から、一部を抜粋・編集して紹介する。