サッカー日本代表でドイツ1部リーグ ボルシア・ドルトムント所属の香川真司選手と、水泳で2大会連続の五輪金メダルを獲得した北島康介氏。日本のスポーツ界を代表する2人が、デジタルヘルスベンチャーのFiNCと手を組んだ。

香川真司選手(左)と北島康介氏(右)。2017年5月30日に開催された「Health for Tomorrow」設立記者会見では、所属するボルシア・ドルトムントの5季ぶり4度目のドイツ・カップ優勝を祝して北島氏から香川選手へ花束が贈呈された
香川真司選手(左)と北島康介氏(右)。2017年5月30日に開催された「Health for Tomorrow」設立記者会見では、所属するボルシア・ドルトムントの5季ぶり4度目のドイツ・カップ優勝を祝して北島氏から香川選手へ花束が贈呈された
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 香川選手と北島氏、FiNC 代表取締役社長の溝口勇児氏、NPO法人TABLE FOR TWO International(TFT) 代表の小暮真久氏は、2017年5月30日に「Health for Tomorrow」と名付けたプロジェクトを共同で立ち上げた。目的は、飢餓や栄養失調に苦しむ開発途上国の子ども達を健康に導くことだ。

元マラソン選手の有森裕子氏ら10人のアドバイザリー
元マラソン選手の有森裕子氏ら10人のアドバイザリー
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 Health for Tomorrowは上記4人の発起人と10名のアドバイザリーで構成する。国連で示された、「飢餓をゼロに」「健康と福祉」「官民連携の推進」などの持続可能な開発目標に関する行動指針「サステイナブル・ディベロップメント・ゴール(SDGs)」を元に、ヘルスケアサービスを活用したプロジェクトを行う。

 その第1弾として2017年7月から「FiNC WALK」を開催する。ヘルスケアアプリ「FiNC」をダウンロードするだけでプロジェクトに参加することができ、アプリを持って歩くと、歩数に応じてポイントが付与される。参加者は、歩数に応じて最大で1日12ポイントを獲得できる。そして、参加者全員の累計ポイントの10%(1ポイントで1円)の額がFiNC社からTFTを通じてアフリカへ寄付され、子供たちに給食が贈られる。20円で1食分の給食になるという。日本人の健康増進を、世界の子どもたちの健康につなげようという取り組みだ。

「Health for Tomorrow」発起人の4人。左からFiNC 代表取締役社長の溝口勇児氏、香川真司選手、北島康介氏、NPO法人TABLE FOR TWO International(TFT) 代表の小暮真久氏
「Health for Tomorrow」発起人の4人。左からFiNC 代表取締役社長の溝口勇児氏、香川真司選手、北島康介氏、NPO法人TABLE FOR TWO International(TFT) 代表の小暮真久氏
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 FiNCによれば、開発途上国を中心に年間1000万人の子ども達が、飢餓が原因で亡くなっている。一方、先進国では約20億人が肥満であるという。「このような社会課題をFiNC WALKを通じて解決したい」と溝口氏は意気込む。FiNC WALKは、カーブスジャパンとコンヴァノ、メディロム、吉野家、ピープルズインク、ミニット・アジア・パシフィックの6社が協賛企業として名を連ねる。