――大学病院から個人クリニックへと場を移した今後も、smartheartなどの遠隔モニタリングツールを活用できそうですか。

 そう思います。遠隔モニタリングのメリットは圧倒的に大きいですし、これを活用することで医療を変えられると信じています。

 患者とのコミュニケーションも非常に重要ですね。これも遠隔ツールの一つなのですが、患者のつぶやきを記録し、医師と共有できるSNSアプリを企業と共同開発しました。何か症状が起きた時などの状況をスマートフォンに向かってつぶやくだけで、音声とテキストでそれが記録される。高齢者を含め、誰もが使えるツールとして有用だと考えています。

 この浅草のクリニックまで、とても遠くから足を運んでくれる患者もいます。クリニックならではの利点を生かし、一人ひとりの患者とこれまで以上にじっくりと、長く付き合わせてもらえたらと思っています。