センシングは今や急激に拡大するIoT(モノのインターネット)の中核を成す技術。オムロンは自らIoTの先進活用をけん引し、センシング技術の用途の幅を広げる。自社の生産現場や「オープンイノベーション」による他社との“共有”で、IoTの先端を走るべく挑戦を続ける、オムロンの最前線に迫る。
IoTの用途が広がるなか、自社だけで対応するのは限界がある。そこでオムロンは、パートナーに自社技術を提供し新しい用途を開発する「オープンイノベーション」への取り組みを加速させている。5億ライセンスの実績を持つ顔認証技術を、ベンチャー企業などに提供するための仕掛けも作り込んだ。
ベッドで眠っている赤ちゃんの姿を見守るカメラ型の画像センサー。赤ちゃんが目覚めて動き始めると、それを検知して、泣き始める前に母親のスマートフォン(スマホ)に画像を送って知らせる─。
こんな機能を持つのが、オムロンが2015年9月に発売した「ヒューマンビジョンコンポ 家族目線」。赤ちゃんのほか、ペットや留守宅の見守りに使える専用アプリをネットワークカメラセンサーに内蔵。インターネットでスマホとつなぎ、留守宅に音や動きがあるとスマホに知らせたり、ペットの動きをリアルタイムに伝えたりする。価格は2万9800円で、アマゾン・ドット・コムや楽天などのネットストアで購入できる。