実施設計の進捗について説明した大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVと日本スポーツ振興センターの関係者(写真:日経アーキテクチュア)
実施設計の進捗について説明した大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVと日本スポーツ振興センターの関係者(写真:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 新国立競技場の実施設計段階で描かれた新しいパースが公表された。日本スポーツ振興センター(JSC)は2016年10月28日の定例会見で、これまで詳細が伝えられなかった外苑西通り沿いデッキ下の歩道や、VIP用のラウンジ内装などのパース14点を示した。

南側ゲート外観パース。意匠設計を担当した隈研吾氏は「市民に開かれた杜のスタジアム」を目指すと説明する(資料:大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JV作成/JSC提供)
南側ゲート外観パース。意匠設計を担当した隈研吾氏は「市民に開かれた杜のスタジアム」を目指すと説明する(資料:大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JV作成/JSC提供)
[画像のクリックで拡大表示]

 整備スケジュール通りに進捗すれば、実施設計は11月末まで。JSCは10月4日には工事に関する契約を、大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所共同企業体(JV)と締結した。12月に予定する本体工事の着工に向けて、設計に携わる関係者たちは、胸突き八丁の正念場を迎えている。(関連記事:新国立競技場、工事費1490億円で契約

 設計JVは基本設計の段階で約2700枚の図面や資料を作成した。実施設計では、防災や構造など行政との協議を進めてより詳細な設計を進めた。JSC新国立競技場設置本部の下野博史総括役は「実施設計で描かれた図面は3000枚を超えている」と説明する。