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スタジアムとアリーナが拓く未来

サイネージ効果実感、大分トリニータ「スタジアム改革」

2017/09/12 05:00

内田 泰=日経BP社デジタル編集部

 IT(情報技術)を導入してこれまでにないサービスを提供し、顧客体験の向上と収益増加を目指す――。国内で「スタジアム・アリーナ改革」の機運が高まるなか、2017年9月2日に開催されたJリーグ・大分トリニータのホームゲームでデジタルサイネージを活用した実証実験が行われた。

 大分トリニータのオフィシャルパートナーを務めるネットワングループが、社名を冠したイベント「ネットワンわくわくスタジアムデー」の一環として実施した。同グループのネットワンパートナーズが、「大分銀行ドーム」(所在地:大分市、収容可能人数:4万人)に、米シスコシステムズ社のスタジアム向けサイネージソリューション「Cisco Vision」を導入し、来場者の満足度向上及びスポンサーの露出拡大に向けて実験した。Cisco Visionは、試合の4K/HD映像をリアルタイムで多数のサイネージなどに配信できるほか、配信先のサイネージ用ディスプレーの管理や配信映像の管理を一元化できるソリューションである。

実証実験の様子。選手の等身大の映像とともに写真が撮れる(写真:ネットワンパートナーズ)
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 今回は、サポーターが行き交う入場ゲート2カ所にサイネージ用ディスプレーを設置した。55インチ品を4台連結した大型ディスプレーである。このサイネージに、観客が一緒に写真撮影できる、私服・ユニフォーム姿の選手の等身大映像や、過去のゴール集などメモリアルVTR、スポンサー9社のCMなどの映像を配信した。
サイネージの前で撮影した写真をSNSに投稿すると、それがスタジアムの大型ビジョンに表示された(写真:ネットワンパートナーズ)
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 さらに、サイネージを活用した新たな楽しみ方の提供を目的に、フォトコンテストの形式を取り入れた参加型企画を実施した。観客がサイネージ上の選手と撮影した写真にハッシュタグ「#ネットワンわくわく2017」を付けてTwitterかInstagramに投稿して、発信/共有ができる場を提供。SNS連動型のサイネージ専用ソフトウエア(Cisco Visionとは別)が、それらの投稿をスタジアム内の大型ビジョンに投影する仕組みも用意した。ハーフタイムには投稿された写真の中から選ばれた受賞写真(べストショット賞3名、わくわくスタジアム賞5名)を大型ビジョンに表示して発表し、非売品の選手サイン入り公式練習着などをプレゼントした。

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