スタジアムとアリーナは今後、日本のスポーツビジネス拡大に向けた大きなカギとなる。スポーツを観戦して、おいしいものを食べて、ショッピングを楽しめる。ファンが何度でも足を運びたくなる環境をいかにつくるか。駅を基点に沿線の街が広がっていく鉄道ビジネスさながらに、スタジアムやアリーナを基点にした街づくりを視野に入れなければならない。エンターテインメント性を高めるためには、ITを活用したスマート化も必須だ。多くの工夫を散りばめた運営がスポーツを核にした地方創生につながっていく。この連載では、スタジアムやアリーナに関連した技術やビジネス、スポーツによる地域振興の最先端の姿を紹介していく。
スタジアムとアリーナが拓く未来
目次
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千葉ジェッツが民間投資の1万人アリーナ建設へ、資本提携でミクシィの傘下に
男子プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」でNo.1の集客を誇る千葉ジェッツふなばし(千葉ジェッツ)は2019年4月14日、中長期経営戦略の一環として民設民営による1万人規模のアリーナ建設計画を発表した。自前のアリーナを活用して、より高い顧客満足度や観戦体験の実現を目指す。現在、沖縄市が主…
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長崎の魅力高める複合型スタジアム、ジャパネットの挑戦
スタジアムを核とした新しい街から新しい長崎の風景をつくりだす――。JリーグのV・ファーレン長崎を運営するジャパネットホールディングスが、民間投資によるスタジアムを中心とした街づくり計画「長崎スタジアムシティプロジェクト」を進めている。
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田舎のスタジアムを地域経済の核に 鹿島アントラーズ、売上100億円への成長戦略
スタートから26年目のシーズンを終えようとしているサッカーJリーグ。この歴史の中でリーグ優勝回数が8回と、2位の3回を大きく引き離してリードしている名門クラブが鹿島アントラーズFCである。同クラブは今シーズンも、アジアのクラブNo.1を決める「AFCチャンピオンズリーグ(ACL)」で初優勝。
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「アリーナこそ産業成長の中核」、Bリーグ大河氏が語る期待と課題
開幕3シーズン目を迎えている男子プロバスケットボールのB.LEAGUE。2年目の2017~18シーズンには、対初年度で11.8%増となる合計250万人を動員し、順調な成長を遂げている。沖縄県沖縄市では、琉球ゴールデンキングスのホームとなる、国内では初の1万人収容のアリーナの建設も始まり、リーグがミッ…
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スタジアムから地域の電子通貨に、DMMが欧州で目指すもの
「Connected Stadium」の挑戦(下)
ベルギー1部のサッカークラブ「シント=トロイデンVV」を買収し、サッカー関係者を驚かせたDMM.comが、「Connected Stadium(コネクテッドスタジアム)事業」を開始した。DMM、シント=トロイデンVVを運営するベルギーSTVV、メディア事業を手掛けるCandee、インターネットサー…
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ベルギー1部クラブ買収、DMM流サッカースタジアム革新
「Connected Stadium」の挑戦(上)
ベルギー1部のサッカークラブ「シント=トロイデンVV」を買収し、サッカー関係者を驚かせたDMM.comが、「Connected Stadium(コネクテッドスタジアム)事業」を開始した。DMM、シント=トロイデンVVを運営するベルギーSTVV、メディア事業を手掛けるCandee、インターネットサー…
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超高速通信に位置情報、先端スタジアムが求めるITの条件
フランスの20年ぶりの優勝で幕を閉じた、サッカーW杯(2018FIFAワールドカップ)ロシア大会。今回、準決勝まで残った4チーム(フランス、クロアチア、ベルギー、イングランド)の選手が所属するクラブで人数が最も多かったのが、イングランド・プレミアリーグの強豪、トッテナム・ホットスパーFC (Tot…
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スポーツ×音楽連携でアリーナ起点の街活性化、川淵三郎氏
「スポーツビジネス産業展」報告(2)
現代の人々の価値観は、「モノ」から「コト」へと転換してきている。そのため今後の日本の経済発展は、いかにその需要を満たすかが重要なキーとなっている。スポーツと音楽はコト消費を促進する打ってつけのものといえるだろう。
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「スポーツ×音楽」、アリーナ不足の共通課題解決へ新タッグ
「スポーツビジネス産業展」報告(1)
現代の人々の価値観は、「モノ」から「コト」へと転換してきている。そのため今後の日本の経済発展は、いかにその需要を満たすかが重要なキーとなっている。スポーツと音楽はコト消費を促進する打ってつけのものといえるだろう。
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埼玉西武の球場改修、「ファンと共に」の可視化目指す
本拠地スタジアムの改修で西武ライオンズが挑むこと(後編)
180億円規模で本拠地「メットライフドーム」の改修をスタートした埼玉西武ライオンズ。様々な点でスタジアム周辺エリアの回遊性を高め、分かりやすく楽しめる環境づくりに挑んでいる。
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球場改修の理想と現実、埼玉西武はどう答えを出した?
本拠地の改修プロジェクトで西武ライオンズが挑むこと(前編)
埼玉西武ライオンズを運営する西武ライオンズは2017年11月、180億円規模をかけて本拠地「メットライフドーム(旧西武ドーム)」を改修する計画を発表。改修の難しさをどう乗り越え、どのようにプロジェクトを進めようとしているのか。
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人気はみんなでつくる、ラグビーパーク ファンと一緒に進化
サンウルブズ、スポーツビジネスとしての可能性(後編)
3年目の今シーズンの大きな課題は組織づくりです。もっともっと顧客主義になって、ファンの方を向いて、どんどんお客さんのために面白くして、もっともっとファンを増やしたいと考える組織になっていく必要があります。
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青山ラグビーパーク、世界で戦う「すごさ」伝える空間
サンウルブズ、スポーツビジネスとしての可能性(前編)
ラグビーの国際プロリーグ「スーパーラグビー」に参戦する日本チーム「サンウルブズ」は、秩父宮ラグビー場周辺を「青山ラグビーパーク」として整備していく構想を打ち出した。その狙いとは?
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多機能化は正しい道か、スタジアム「街のシンボル化」
「スポーツアナリティクスジャパン2017」から(4)
2025年までにスポーツ産業の市場規模を約15兆円にまで拡大していくことを目指す日本。この目標に到達するために重要な役割を担っているのが「スタジアム・アリーナ改革」だ。「スポーツアナリティクスジャパン2017(以下、SAJ2017)」(主催:一般社団法人日本スポーツアナリスト協会、2017年12月2…
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スタジアム・アリーナ、「稼げる街のシンボル」への3つカギ
「スポーツアナリティクスジャパン2017」から(3)
2025年までにスポーツ産業の市場規模を約15兆円に拡大することを目指している日本。この目標に到達するために重要な役割を担っているのが「スタジアム・アリーナ改革」だ。現在、いくつものスポーツチームや自治体、企業が、いかにしてより良いスタジアムやアリーナを構築していくかに注力している。ところが、スタジ…
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監督から経営者 FC今治“岡ちゃん”挑む「地方創生第2幕」
サッカーの日本代表監督として、1998年のフランス大会で史上初となるFIFAワールドカップ(W杯)への出場を導き、2010年の南アフリカ大会では再び監督を務めてベスト16の成績を残した“岡ちゃん”こと岡田武史氏。同氏は現在、JFL(日本フットボールリーグ)に所属するサッカークラブ、FC今治を運営する…
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沖縄市「1万人アリーナ」、試合・人・街つなげるICT
沖縄市上田副市長インタビュー(下)
沖縄県沖縄市で1万人規模を収容する、米国型の「(仮称)沖縄市多目的アリーナ」の建設計画が進んでいる。2023年には、インドネシア、フィリピンと共催する「FIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)」の予選ラウンドが開催される予定だ。
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23年バスケW杯開催へ 沖縄市「1万人アリーナ」に託す夢
沖縄市上田副市長インタビュー(上)
Bリーグの中でも有数の人気を誇る、沖縄の琉球ゴールデンキングス。そのホームタウンの沖縄県沖縄市で1万人規模を収容する、米国型の多目的アリーナの建設計画が進んでいる。2020年度内の竣工を目指す。2023年には、インドネシア、フィリピンと共催する「FIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)」の予選…
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サイネージ効果実感、大分トリニータ「スタジアム改革」
IT(情報技術)を導入してこれまでにないサービスを提供し、顧客体験の向上と収益増加を目指す――。国内で「スタジアム・アリーナ改革」の機運が高まるなか、2017年9月2日に開催されたJリーグ・大分トリニータのホームゲームでデジタルサイネージを活用した実証実験が行われた。
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老朽化する“箱”よりIT スタジアム収益化の要諦
「スタジアム・アリーナ改革」、シスコシステムズに聞く(後編)
日本のスタジアム・アリーナには収益化の大きな可能性がある――。これまで世界約300カ所のスタジアム・アリーナへのIT導入・運営を手掛けてきた米シスコシステムズ社が、国内市場の開拓に本腰を入れている。