世界各国・各地域で5G(第5世代移動通信システム)の普及・推進に取り組む業界団体の動きが活発化している。日本では2014年9月に発足した5GMF(第5世代モバイル推進フォーラム)がその任を担っている。本連載では5GMFの会長と5GMFを構成する4つの委員会(企画委員会、技術委員会、アプリケーション委員会、ネットワーク委員会)の委員長へのインタビューを掲載する。
日本の5Gを先導するR&Dトップインタビュー
目次
-
コスト削減から価値創造へ、IoTがICTの立ち位置を変えた
森川 博之=5GMF企画委員会委員長 東京大学先端科学技術研究センター教授
言葉としては定着した感のある「IoT(Internet of Things)」。取り組みも研究開発ベースからビジネスベースへ拡大しつつある。ユビキタスやM2M(Machine to Machine)の時代から数々のプロジェクトに携わる森川教授に、IoTへの期待や、今後の適用分野などについて聞いた。…
-
機械学習で「考えるネットワーク」、エンドツーエンドでプログラマブルに
中尾 彰宏=5GMFネットワーク委員会委員長 東京大学大学院情報学環教授
データプレーンにプログラマビリティーを持たせるという、SDN(Software Defined Networking)やNFV(Network Functions Virtualization)の一歩先をいくアイデアをかねてから提唱し、様々な可能性を検証しているのが東京大学の中尾教授。IoT(In…
-
5G時代のアプリ開発は10年先を見て、ユーザーがプラットフォームになる
岩浪 剛太=5GMFアプリケーション委員会委員長 インフォシティ代表取締役
2017年は日本などで5G(第5世代移動通信システム)のフィールド実験が始まる。近未来の利用シーンやアプリケーションを目にすることができそうだ。5G時代のアプリ開発について、第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)のアプリケーション委員長を務めるインフォシティの岩浪代表取締役に聞いた。
-
5Gはユーザーの望む機能を提供、真っ先に取り組みたい遅延問題
三瓶 政一=5GMF技術委員会委員長 大阪大学大学院工学研究科教授
2020年の商用開始に向け、国内における技術開発やトライアルの取り組みが活発になってきた5G(第5世代移動通信システム)。IoT(Internet of Things)など、4Gまでとは異なる要求にどのような技術で応えていくのか。日本の5G推進をけん引する第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)…
-
5Gで日本を再び元気にする、あらゆる産業、国力の基盤に
吉田 進=5GMF会長 京都大学特任教授・名誉教授
第5世代移動通信システム(5G)を推進する場として、2014年9月末に産学官連携の「第5世代モバイル推進フォーラム」が発足した。会長に就いたのは、黎明期からモバイルの研究を続け、多くの人材を育てたことで知られる京都大学の吉田特任教授。フォーラムの狙い、2020年の情報通信について聞いた。