世界最大級のコンシューマーエレクトロニクスの国際見本市「IFA 2017」が2017年9月1~6日にかけて、ドイツのベルリンで開催された。IFAは、その年のクリスマスシーズンの新製品を各社がプレゼンテーションする場として知られる。この見本市を、映像・音響機器に詳しい評論家、日本画質学会副会長の麻倉怜士氏がレポートする。
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IFA 2017レポート
目次
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「IFAは、未来を語る」
「IFA」の取材で筆者は毎年、ドイツMesse Berlin社で取締役 IFAグローバル統轄本部長を務めるJens Heitecker氏にインタビューしている。今年は、IFAの変容の話、日本メーカーのアクティビティー、注目の製品など、幅広い話題について聞いた。(聞き手は筆者)
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テレビをデザインでいかに差異化するか
かつてブラウン管の時代は、テレビのデザインの可能性は無限に広がっていた。しかし、今や韓国LG Electronics社の有機ELテレビは「壁紙」と自称するほど薄くなった。シャープは今回の「IFA」で、フレーム厚みがわずか3mmの「フレームレステレビ」を提案した。パナソニックは、透明有機ELパネルに、…
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「SHARP is BACK!」、戴正呉社長が力強く宣言
筆者は、「IFA」(ドイツ・ベルリンで毎年9月初めに開催される家電見本市)を2011年から毎年取材しているが、今年の出し物で最も心を打たれたのが、シャープの復活だ。現地時間の8月31日の午後4時に開催された記者会見の冒頭で、同社社長の戴正呉氏が「SHARP is BACK!」と力強く宣言した。
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ソニーこだわりの「RX」、最新作は超小型アクションカメラ
ソニーといえば、いにしえから「軽薄短小」のメッカだった。それも、単にポータブルな製品を軽く・薄く・短く・小さくするだけでなく、そこに新しい使い方、新しい形、新しい提案、新しい価値が込められた製品をたくさん作っていた。「でも最近は、そんな文脈のソニー製品が少なくなった」とお嘆きの諸兄。ついに「これぞソ…