―― BリーグのB1(1部リーグ)では「5000人以上収容のアリーナ」が条件となっています。ただ、その先も考えられていますよね。

川淵 5000人のアリーナがいつも満員になれば、もっと大きくしようということになるでしょう。沖縄なんかは(沖縄市・桑江朝千夫)市長が1万人のアリーナを造ろうと言ってます。1万人のアリーナでも十分にお客さんが入ると思っている。「5000人? ああ、もうこんなでっかいのを造らせて、川淵のバカ野郎め」なんて言っているようでは発展するわけがありません(笑)。アリーナ文化を醸成しようという今の流れの中で、次はバレーボールやハンドボールなど、いろいろな屋内スポーツが続いてくるといいですね。

―― アリーナを使う競技同士の横のつながりが強くなると、素晴らしいですよね。

川淵 そうなんだよ! まさにそう考えています。今は連携がゼロだからね。バレーボールやバスケットボール、ハンドボールなどが、みんなで一緒にアリーナを使っていけばいいんだよ。

―― まさにそのきっかけがBリーグですね。爆発の予感がします。

川淵 そうなってほしいね。既に9月22日の開幕戦のチケットは完売ですが、Bリーグはシーズンが始まったばかり。プレーオフもある。1人でも多くの方に試合を観に来てもらいたいね。

川淵 三郎(かわぶち・さぶろう)
川淵 三郎(かわぶち・さぶろう)
日本バスケットボール協会 エグゼクティブアドバイザー。日本サッカー協会最高顧問。首都大学東京理事長。1936年大阪府生まれ。早稲田大学在学中に日本代表に選出。古河電気工業に入社後、64年には東京五輪出場。91年、Jリーグ初代チェアマンに就任。2015年5月に日本バスケットボール協会会長に就任。2016年に同協会会長を退任し、エグゼクティブアドバイザーに就任(写真:加藤 康)
[画像のクリックで拡大表示]
上野 直彦(うえの・なおひこ)/スポーツライター
上野 直彦(うえの・なおひこ)/スポーツライター 兵庫県生まれ。ロンドン在住の時にサッカーのプレミアリーグ化に直面しスポーツビジネスの記事を書く。女子サッカーやJリーグを長期取材している。

『Number』『AERA』『ZONE』『VOICE』などで執筆。テレビ・ラジオ番組にも出演。経済アプリ・NewsPicksでの“ビジネスはJリーグを救えるか?”が好評連載中。

Twitterアカウントは @Nao_Ueno