大学発の自動運転ベンチャーとして知る人ぞ知る存在だったティアフォー(名古屋市、竹岡尚三社長)がここに来て表舞台へと躍り上がろうとしている。

 同社は名古屋大学准教授だった加藤真平氏(現東京大学情報理工学系研究科准教授、名大未来社会創造機構客員准教授)らが中心となって2015年12月1日に設立した企業。名大と長崎大、産業技術総合研究所などと共同で開発したオープンソースの自動運転ソフトウエア「Autoware」を使った自動運転システム開発や、Autowareを活用するためのコンピュータ、センサーの販売などを手がける。

 ティアフォーは最近、周辺ツールの無償公開や、大手企業との業務提携、各種実証実験への参加などの施策を矢継ぎ早に打ち出す積極姿勢に転じている。見据えるのは自動運転産業の「水平分業化」である。