「日経エレクトロニクス」2015年8月号の無線モジュールの要、アンテナ設計の基礎「[第4回]プリント基板上に形成できる、パッチアンテナの設計のコツ」を分割して再公開した記事の前編です。

前回は、代表的な小形アンテナの1つであるチップアンテナの設計について説明した。線状アンテナを折り返すことによって小形化を図った。今回は、プリント基板上に形成できる平面状のパッチアンテナの設計について解説する。なお、前回と同様に本連載では、アンテナの寸法の大小を表現するときには「大形」「小形」という表記を用いる。 (本誌)

 今回はパッチアンテナの設計について解説する。前回のチップアンテナは線状アンテナを折り返したものだが、パッチアンテナは平面アンテナである。プリント基板上に放射素子を形成できるので、便利で使いやすい。GPS用(1.575GHz)や2.4GHzなどの高い周波数のアンテナとして多用されている。