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スポーツとイノベーション

1年で会員100万人突破 DAZN幹部が語る急成長の秘密

英Perform Group CTO講演(前編)

2017/12/08 05:00

内田 泰

 Netflixよりちょっと進んでいるのは、我々はPPV(pay per view)ではないことです。つまり、1回お金を支払ったら後はコンテンツを見放題です。DAZNが提供するコンテンツをすべて見るには、従来はおよそ5つの衛星放送に加入する必要がありました。そうなると利用料金はかなり高くなります。チャンネルを覚えるのも大変です。そこで、こうしたコンテンツのラインナップを1つにまとめました。

 DAZNではJリーグの試合は、J1からJ3まですべてを観戦できます。海外サッカーではUEFAチャンピオンズリーグ(2018年から)のほか、ブンデスリーガ、プレミアリーグ、ラ・リーガなど欧州サッカーはほぼすべてを用意しました。米国スポーツではNFLやMLBなど、日本でよく見られているコンテンツをラインナップしました。中にはニッチなものもあります。放送局だとコンテンツを追加するのに放映権が高額になりますが、我々の場合はさほど投資がかさみません。

 DAZNでもう1つ重要なのは、どの端末でもサービスを受けられることです。市場に出ている95%の端末をカバーしています。ユーザーは、何らかのコンテンツを見るために新しい端末を買いたいとは思っていません。だから、我々は市場占有率が2~3%の端末でも対応することにしました。スマートテレビでもタブレットでも。

1年で7500試合以上を配信

 日本市場に参入してこの1年を振り返ると、合計で7500以上の試合を配信しました。世界でこれだけの規模でスポーツの試合を配信している事業者は他にありません。イベント数では日本は1位です。視聴時間については合計で2200万時間を提供しました。これは2500年分の動画に相当します。

 もう一つ興味深いのは、ユーザーはモバイルで簡単に見たいけど、しっかりと見るのはリビングルームのテレビで見たいと考えていることです。ただ、日本では他国と端末別の視聴傾向が少し異なります。というのは、NTTドコモとパートナーシップ契約を結んでいるため、「DAZNはモバイルサービス」と見られている傾向があります。実際、日本では多くの人がスマホでスポーツ中継を見ています(下の図からアクティブユーザーの約60%)。

日本での端末別視聴傾向(図:Perform Group)
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(後編に続く)

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