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Appleのトピックで学ぶ知財制度のイロハ

特許取得だけが特許出願の目的じゃない

  • 富澤 正=コスモス特許事務所
  • 2017/07/10 05:00
  • 1/4ページ

 先日居酒屋で米Apple社の製品が話題になったとき、ある学生が「次のApple Watchは手巻き式のものが出るらしいよ」という話をしてきました。彼が言うには、Apple社は竜頭(りゅうず)を巻いて充電する「手巻き式Apple Watch」に関連した技術の特許を取っているらしいのです。

図1●単純なケースにおける特許取得までの手続き
作成:コスモス特許事務所

 「特許を取っている」と言われると、ついつい調べてみたくなるのは職業柄です。すると、学生が噂話の根拠にしていた「特許」というのは、どうやら米国での特許出願「15/243872」のことらしいと推測できました。

 特許出願の内容をさらに確認したところ、学生の話は2つの点で間違っていました。1つは2017年6月1日現在、「特許を取っている」状態にはなっていないこと。もう1つは、仮に特許を取ったからといって、それが製品に搭載されるかどうかは分からないということです。

 前者の、特許出願と特許取得(=特許を取っている)を同じように考えてしまうのは、特許制度についてよくある勘違いです。日本の制度で説明すると、特許は特許庁に「特許出願」をしたのち、「審査請求」「審査」などを経て、審査官が特許を与えるのにふさわしいと判断したものだけに「特許査定」がなされます。そして、特許査定を受けた出願人が「特許料」を納付して、はじめて特許権が「登録」されます。この「特許権の登録」がいわゆる「特許の取得」に当たります。この流れはApple社が本社を置く米国でも基本的には同じです。

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