武田薬品の岩崎氏
武田薬品の岩崎氏
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 ディー・エヌ・エー(DeNA)と武田薬品工業、第一三共が2016年7月24日に共同開催したデジタルヘルス分野のミートアップイベント「D2T Meetup -Digital Health-」では、武田薬品工業 取締役 ジャパンファーマビジネスユニット プレジデントの岩崎真人氏が挨拶に立った(本イベントの関連記事)。

 岩崎氏は、製薬業界にとっても「お金を掛けなくて良いところには掛けない、効率的な医療ができることが大切」と話し、デジタルヘルスはその手段になると指摘。D2T Meetupのピッチイベントで発表があった再生医療向けリハビリ機器に触れ、「我々も再生医療分野を手掛けているが、神経がつながってもリハビリなしでは医療にはならない。薬とこうした技術の融合が必要だ」と話した。

 同氏は登壇時にイスラエルからの帰国直後であったことに触れ、同国では「イノベーションやデジタルヘルス分野の話を聞いたが、“日本よもっと頑張ろう”という気持ちになった。イスラエルは人口が800万人程度で、周辺国に10倍程度の人口がいる。それが、新しいものを生み出さないと戦えないという気概につながっている」と語った。

 その上で、デジタルヘルス分野では「これからは攻めに出ることが大切。製薬企業はこれまで自社に閉じる傾向にあったが、この分野では1社ではできないことも複数社で取り組むことで、新しい芽が出る」と語り、業界にコラボレーションを呼び掛けた。