48Vシステムの標準化が適用車種拡大を加速

――48Vシステムの標準化で、どのようメリットが生まれたのでしょうか。

 自動車メーカーの違い、製品企画やグレードなどの違いを超えて、様々な車種に、同じ48Vシステム用の電装品を付加的に導入できるようになりました。48Vシステム導入のハードルが大幅に下がりました。例えば、仏Valeo社の48V駆動のアシストモーターは、エンジンで駆動する前輪ではなく、後輪に取り付ける仕様です(図1)。エンジン駆動部と電動部の独立性を高めた仕様なので、既存のガソリン車やディーゼル車に、比較的簡単に48V対応部品を後付けできます。標準に基づく電装品の活用により、48Vシステムの適用車種の拡大は加速していくことでしょう。

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図1 仏Valeo社の48Vシステム用電装品
図1 仏Valeo社の48Vシステム用電装品
(上)フロント部にオルタネーターと電動スーパーチャージャーを配置する、(下)リア部にアシストモーターを置く(出典:Valeo社)
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