太陽パネルは火災に弱い

 太陽光パネルは火災に弱いという大きなウィークポイントがある。太陽光発電システムが火災原因となるケースもあるほか、消防活動の妨げとなったアスクル社倉庫の火災も生じた。

 小動物がかじったりしてケーブルの被覆剥がれが生じたり、コネターの接続不良等によって漏電が生じると枯葉等で出火が生じる。配線端部の絶縁不良による出火、配線が架台などの金属部に触れたことによる放電も出火原因となった事例もある。

 太陽光発電システムが火災原因とならない場合でも、太陽光パネルは消防の消火活動の妨げとなるケースが報告されている。なぜなら、火災時に系統との連系を遮断したとしても、日照がある限り、太陽光パネルの発電を止めることはできないからだ。

 したがって、消防士は感電防止のため、太陽光パネルに放水しない決まりになっている。消防庁では各種実験を実施し、太陽光発電システムと消火活動についての研究報告をまとめている(図3)。

図3●消防庁は太陽光の火災に関して独自に実験
図3●消防庁は太陽光の火災に関して独自に実験
(出所:消防庁「太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策」)
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